ふくいアグリネット>稲作情報

No.5
since 2007.5.25
last_update 2007.6.22
〜稲作情報について〜
稲作情報は、安定した稲作の参考としていただくために、編集しております。なお、編集につきましては、県内代表地点における生育調査結果と気象情報を参考にしております。


稲作情報作成委員会、水田農業レベルアップ委員会技術普及部会
                 (農業試験場農畜産課JA経済連)より
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■お問合せ先
・具体的相談は、最寄の農業経営支援部課、またはJA(JA福井県中央会のリンク集をご参考ください)にお問合せください。
今回のポイント
◎葉色は濃く茎数多い! 稲体はやや軟弱傾向!!
◎中干しとケイ酸質資材の施用で、稲体を硬く!!!
◎いもち予防粒剤がまだの圃場は、早急に散布!!
◎早生の穂肥は幼穂長を確認し、
          施肥量は葉色や茎数に応じて
現  況
気象の概要(6月14日〜6月20日、福井地方気象台)
1)
この期間、平均気温は23.0℃(平年比+1.4℃)、最高気温は27.2℃(同+1.3℃)、最低気温は19.0℃(同+1.0℃)、降水量は17.5mm(同47%)、日照時間は42.1時間(同133%)、日射量は19.0MJ/u/日(同123%)であった。全般的に、少雨、多照で高温となった。
2) 6月14日〜15日は雨が降り、気温も上がらなかったが、16日以降晴れて、17日以降は暑い日が続いた。
3) 6月21日に北陸地方は梅雨入り(平年より11日遅い)した。梅雨期間中の降水量は平年並と見込まれている。

生育状況
1) 農試気象対策試験(5月2日移植)では、いずれの品種も、草丈は平年比100〜107と平年並〜やや長め、葉齢の進み方も平年比-0.1葉〜-0.3葉と前回とほぼ変わらなかったが、茎数は平年比98〜111と平年並〜やや多めとなり、前回と比べても約1〜8本/株増加し、ほぼ最高分げつ期となったものと思われた。ハナエチゼンやイクヒカリでは茎数は700本/uを超え、日本晴では800本/u以上となった。葉色は前回よりもやや低下したものの、平年比104〜112とやや濃い傾向が続いている。
坂井実践農場の5月2日移植のものも葉齢の進み方や葉色の傾向は農試とやや異なるが、やはり茎数は平年に比べ多かった。
2) 農試の5月11日移植コシヒカリでは、草丈は平年比83と小さく、葉齢の進み方も平  年比-0.9葉と、その傾向は前回までと変わらないが、1株茎数は24.4本まで増加し平年よりも多くなった。葉色も前回と同じ5.0と平年よりも濃い。来週には最高分げつ期を迎えるものと思われた。実践農場5月9日移植コシヒカリでは、1株茎数は29.3本と5月2日移植のものとほぼ変わらないくらいまで増加し、平年よりも多くなった。
3) 現地の5月上旬植えは、圃場による差は大きいが、茎数が前回調査よりも100本/u〜200本/u増加しほぼ500本/u〜600本/u程度となったものが多く、なかには800本/u〜900本/uまで増加したものもみられた。葉色は平年並〜やや濃いものが多くなった。
4) 5月中旬植えでも、圃場による差は大きいものの、茎数は430本/u〜630本/u程度まで増加し、平年値を上回るものが多くなった。葉齢の進み方や葉色も平年並となっていた。
5) 湛水直播では、前回調査よりも200/u〜300本/u程度茎数が増加し、ほぼ500本/u〜800本/u程度と、移植の調査圃場の茎数を上回るようになった。

病害虫発生状況
1) 気象状況から葉いもちの初発時期を予測するシステム「BLASTAM(ブラスタム)」によると、6月14日、15日、19日に県内各地で感染好適条件日や準好適条件日となった。特に6月15日には広範囲で好適条件となった。発病に注意が必要である。

対  策
◎本年も移植時期や圃場による生育差が大きい傾向が続いているので、圃場ごとに生育  状況に応じた管理を心がける。

移植栽培(移植時期:5月上旬まで)
 梅雨入りし、今後雨が多くなることが想定される。現在、葉色が濃く、葉が垂れ気味となって、条間が見えなくなっている圃場も多いようである。稲体を硬くするよう努める。
1) コシヒカリについて
@中干しの継続
 現在、葉色が濃く葉が垂れるなど草型が乱れているものが目立ち、過剰分げつ傾向となっているものもかなり見受けられる。中干しの継続で、稲体の硬化と根の伸張促進に努めて欲しい。中干しは幼穂形成期直前まで継続する。
Aケイ酸質資材の施用
 稲体の軟弱化や草型の悪化を防ぐために、ケイ酸質資材(ようりんやケイ酸カリなど)の施用がまだの場合は、早急に施用する。施用量は、ようりんでは40kg/10aが目安である。
2) ハナエチゼンの穂肥について
 稚苗移植のハナエチゼンでは、早いところで6月24日頃に穂肥時期となると見込まれる。分施体系のものでは、幼穂長が1〜2mm(およそ出穂期前25日頃)となったのを確認してから穂肥を施肥する。
 ハナエチゼンは、穂肥時期は遅れないように注意する。また、葉色が基準よりも淡い場合は1回目の穂肥量を増やす。
 基肥一括肥料を施肥したものでも、土壌水分が不足すると窒素の吸収が抑制され、肥効が劣ることがあるので、幼穂形成期には通水する。また、幼穂形成期から10日くらい経過しても分施体系のものよりも葉色が淡いままの場合、出穂期10日前〜14日前に施肥して、葉色を濃くする。
3) イクヒカリについて
 イクヒカリは、他の品種よりも茎を太くして、大きな穂を付け、登熟を良くして収量を穫る品種なので、中干しを確実に行い、稲体の健全化を図る。イクヒカリの目標穂数は350本/u程度である。
 イクヒカリは、コシヒカリよりも葉色が淡い性質の品種であるが、幼穂形成期以降は、コシヒカリよりも葉色を濃く維持する方が良い成果が得られる。
 また病害虫では紋枯病やニカイチュウに注意する。
4) 葉いもち対策
 県内各地でいもち病の感染好適条件日、準好適条件日が発現したので、常発地や生育旺盛なところ、稲体が軟弱で葉色が濃いところなど発病に注意する。
 発病をみたら、治療・予防効果がある粉剤や水和剤で防除する。粒剤を散布する場合は治療効果が期待できるオリブライト粒剤(収穫45日前まで使用可)を湛水してから散布する。
5) 害虫対策
 畦畔や農道の草刈りをこまめに行い、カメムシの生息場所をなくすように努める。
 また、ニカメイチュウの多発地では、変色茎の発生に注意する。
※ 農薬の使用にあたっては、使用基準を遵守する。
移植栽培(移植時期:5月中旬以降)
 圃場による生育差が大きいが、生育が過剰気味となってきており、圃場の生育状況をよく観察する。
1) 中干し、ケイ酸質資材の施用
 中干しを継続し、稲体を硬くするように努める。また、これから月末にかけて最高分げつ期となるが、移植時期の遅いものは稲体が軟らかいので、稲体の硬化のために、最高分げつ期頃にケイ酸質資材を施用する。施用量は5月上旬移植のものと同様である。
2) 病害虫防除
 稲体が軟弱となりやすく、葉いもちが発生しやすいので、より一層注意する。置き苗が未だに残っている圃場がみられるが、置き苗は早急に撤去する。発病をみたら早急に防除する。

湛水直播栽培
 圃場による生育差が大きいが、生育が過剰気味で稲体が軟弱なものが多い。圃場の生育状況をよく観察する。
1) 強めの中干し
 湛水直播栽培は、茎の生長点の土中の位置が移植栽培に比べて浅く、分げつが増加しやすい。中干しを開始しても、茎数増加がなかなか抑制できないことが多い。そのため、最高茎数が過剰となり、有効茎歩合が低下しやすい、と注意を促してきたが、茎数が既に700本/u以上となっているものもみられる。
 まだ、最高分げつ期には達していないと思われ、今後茎数(無効分げつ)の増加
→有効茎歩合の低下が懸念される。中干しにより稲体の健全化に努める。茎数が過剰のものでは強めに干す。
2) 病害虫防除
 湛水直播栽培は、移植栽培に比べて稲体が軟弱で、細い茎が多くなるので、葉いもちや虫害の被害が大きくなりやすい。特に今週、梅雨入りし、生育も旺盛となってきたので、葉いもちの発病に注意する。いもち予防粒剤散布がまだの圃場は、使用基準を守り、早期に散布する。

出穂前のこまめな畦畔の草刈りで、斑点米の発生を少なくしましょう。
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