ふくいアグリネット>稲作情報

No.4
since 2007.5.25
last_update 2007.6.15
〜稲作情報について〜
稲作情報は、安定した稲作の参考としていただくために、編集しております。なお、編集につきましては、県内代表地点における生育調査結果と気象情報を参考にしております。


稲作情報作成委員会、水田農業レベルアップ委員会技術普及部会
                 (農業試験場農畜産課JA経済連)より
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■お問合せ先
・具体的相談は、最寄の農業経営支援部課、またはJA(JA福井県中央会のリンク集をご参考ください)にお問合せください。
今回のポイント
◎梅雨入りは来週以降となる見込み、遅れている。
  根量が少ない、 雨が少ない今のうちに中干し徹底を!!!
     (今週が中干しの徹底のラストチャンスかも)
◎6月17日は一斉草刈りデー、カメムシのすみかを少なく!
◎葉いもちの感染好適条件日が出現!発病に注意!!
現  況
気象の概要(6月7日〜6月13日、福井地方気象台)
1)
この期間、平均気温は20.9℃(平年比-0.1℃)、最高気温は25.5℃(同±0℃)、最低気温は16.6℃(同-0.5℃)、降水量は15.0mm(同49%)、日照時間は37.5時間(同99%)、日射量は16.8MJ/u/日(同98%)であった。
2) 6月7日と12日、13日は晴れて暑くなり、最高気温が30℃程度となった。
3) 6月8日、9日は雨が降り、10日は曇りで、1日あたりの日照時間が1時間未満と少なかった。また、気温もやや低めであった。

生育状況
1) 農試気象対策試験(5月2日移植)では、いずれの品種も、草丈は平年比96〜103とほぼ平年並、葉齢の遅れも平年比-0.2〜-0.3葉と先週とほぼ同じ傾向が続いた。茎数はハナエチゼンと日本晴で1株あたり茎数が30本以上となり、コシヒカリとイクヒカリでも30本近くまで増加した。また、葉色はすべての品種で平年よりも濃くなった。
坂井実践農場の調査結果でも、1株あたり茎数はハナエチゼンで30本以上、コシヒカリで約26本と増加した。
2) 農試の5月11日移植コシヒカリでは、草丈は平年比76と小さく、葉齢の平年との差も-0.9葉とあまり差は縮まらなかった。しかし、1株茎数は16本まで増加し、葉色も平年よりも濃くなった。実践農場5月9日移植コシヒカリでは、1株茎数は22.2本まで増加した。
3) 現地の5月上旬植えは、圃場による差は大きいが、茎数は400本/u以上となっているものが大半を占め、なかには600本/u以上の茎数となっているところもある。葉齢は平年並以上となっており、葉色も濃くなっている。
4) 5月中旬植えでも、圃場による差は大きいものの、茎数が400本/u程度となっているものが半分あり、葉齢も平年並で葉色も濃い。
5) 湛水直播では、6地点すべてで茎数が350本/u以上となっており、なかには500本/u以上となっているところもある。葉齢は4月播種では8葉目が、5月播種では7葉目が展開または抽出中である。

病害虫発生状況
1) 気象状況から葉いもちの初発時期を予測するシステム「BLASTAM(ブラスタム)」によると、6月8日、9日、14日の3日県内で各1カ所ずつ感染好適条件日が出現し、6月7日〜6月14日にかけて、複数の地点で準好適条件日が出現した。感染好適条件日から約1週間後に初発となることが多いので、発病に注意する。

対  策
◎ 本年も移植時期や圃場による生育差が大きい傾向が続いているので、圃場ごとに生育状況に応じた管理を心がける。

移植栽培(移植時期:5月上旬まで)
 来週には最高分げつ期となる見込みである。茎を太くして、穂肥を充分に施肥できる稲体とするよう、無効分げつの発生を抑え、稲体を硬くすることが大切である。
1) 中干し、埋まった溝の再度溝切り
 既に中干しを実施しているはずであるが、溝切りをした溝が埋まっているものも見受けられ、中干しの不均一な圃場も目立つ。溝が埋まっているものでは、再度溝切りを行い、圃場内の排水の円滑化を図る。
 今年は梅雨入りが遅れており、今が圃場の土を固める好機である。中干しで、無効分げつの抑制と下方への根の伸張促進を図る。
 今回の調査で、葉色が濃いものも目立ち、このままでは、過剰分げつが懸念される。中干しで、無効分げつの抑制と稲体の硬化に努めて欲しい。
 中干しは幼穂形成期まで継続するが、晴天が続く場合は通水し、圃場表面の乾きすぎを防ぎ、大きなヒビを入れない。
中干しの目的(再掲)
 @無効分げつの発生を抑制し、稲体の健全化を図る。
 A根腐れを防ぎ、下方向への根の伸張を促進する。
 B土を硬くすることで、収穫直前までの入水による稲体の活力維持を可能とする。
※ 近年、溝切りや中干しに対する意識の低下があるのか、溝切りが実施されなかったり、中干し開始が遅く、その後の管理に悪影響を及ぼす例が散見される。
 品質向上(乳白や胴割粒の発生を抑制する)のために必要な作業であるということを再認識して、適期に実施して欲しい。
2) 珪酸質資材の施用
 稲に吸収された珪酸は、葉身などの表皮細胞に蓄積し、稲体を硬くして、葉身が立つなど受光体制を良くする、病原菌等の侵入を抑制する、等の効果が知られている。梅雨時期の不良天候による草型の悪化を防ぐために、最高分げつ期(6月20日頃)に珪酸質資材を施用する。施用量は、ようりんでは40kg/10aを目安とする。
3) 葉いもち対策
 先週、県内でいもち病の感染好適条件日、準好適条件日が発現したので、常発地や生育旺盛なところ、稲体が軟弱で葉色が濃いところなど発病に注意する。
 葉いもちの発病をみたら防除に努める。
4) 害虫対策
 畦畔や農道の草刈りを行い、カメムシの生息場所をなくすように努める。
5) 後発雑草対策
  後発や取りこぼしの雑草を防除するときは、発生している草種にあわせ、ヒエにはクリンチャーEW、広葉雑草にはバサグラン液剤、ヒエ+広葉雑草にはクリンチャーバスME液剤を使い分ける。
※ 農薬の使用にあたっては、使用基準を遵守する。
6) イクヒカリについて
 イクヒカリは、他の品種よりも茎を太くして、大きな穂を付け、登熟を良くして収量を穫る品種なので、中干しを確実に行い、稲体の健全化を図る。紋枯病やニカメイチュウに注意する。葉いもちの発生にも気をつける。

移植栽培(移植時期:5月中旬以降)
  圃場による生育差が大きいので、圃場の生育状況をよく観察する。
1) 溝切り、中干し
 ほぼ目標茎数(400本/u → 株当たり18〜20本)が確保されている圃場が多いと思われる。溝切りがまだの圃場は溝切りをして、中干しを開始する。5月中旬移植では、中干しが十分できず、梅雨時期となってしまうものが散見される。今年は梅雨入りが遅いので、今のうちに中干しで土を固める。
2) 病害虫防除
 稲体が軟弱となりやすく、葉いもちが発生しやすいので、よりいっそう注意する。置き苗がまだ残っている圃場がみられるが、置き苗は早急に撤去する。
 移植時期が遅いものは稲体が軟弱となりやすく、いもち病が発生しやすいので、よりいっそう注意する。

湛水直播栽培
1) 溝切り、中干し
 直播水稲でも、播種時期が早かったり苗立ち数が多いものを中心に、既に目標茎数(300本/u → 条播では1m間に90本〜100本)以上の茎数を確保しているものがほとんどであると思われる。溝切りをして、中干しを開始する。
 湛水直播水稲は、茎の生長点の土中の位置が移植水稲に比べて浅く、分げつが増加しやすい。中干しを開始しても、茎数増加がなかなか抑制できないことが多い。そのため、最高茎数が過剰となり、有効茎歩合が低下しやすい。中干しにより無効分げつの抑制と稲体の健全化に努める。
2) 病害虫防除
 直播水稲は、移植水稲に比べて稲体が軟弱で、細い茎が多くなるので、葉いもちや虫害の被害が大きくなりやすい。発病に注意し、早期防除に心がける。
県下一斉草刈りデーは、6月17日と7月1日です!!
斑点米の発生を少なくしましょう!!
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